もう一度、その声が聞きたかった【完結】
私は圭介に頼まれた物を買いに出掛けた。

ドラックストアで歯磨きセットやコップ、
ストロー付きのパック飲料を何個が購入した。

下着はどこで買おうかと悩んでいると
ふと昔彼と行ったファストファッションのお店が目に入る。

(確かここのパンツ気に入ってたなぁ…)

ふと昔の光景が蘇る。

昔とは素材が変わったりしているかもしれないが
私は迷わずそのお店で下着、スウェットセット、スリッパ、タオルを購入した。

あとは書店に寄り、暇つぶし用に情報誌を2冊購入して病院へと向かった。

病院に到着したのはちょうどお昼時。
入院病棟内にはご飯のいい匂いがしていた。

''コンコン"

病室に入ると食事をしている彼と目が合う。

「こんにちは。体調いかがですか?」

『あ、倉木さん。体調は大丈夫です。
まだあちこち痛みますけど、元気です。』

今日の彼もやっぱりよそよそしい。

「昨日頼まれた物、買ってきました。
横の収納に入れて置きますね。」

私は買った物を1つずつタグを外し棚にしまう。

「あの、下着はとりあえず3枚。
スウェットも買ってきました。あとスリッパとタオルも。」

『うわ、ありがとうございます。
下着いつも買うやつと同じです。
しかも服まで…
実は入院着、思いの外動きにくくて…
助かります!』

「レンタルの入院着って、上は紐で結ぶタイプですぐはだけちゃうし着心地悪いですよね。」

『倉木さんも入院したことあるんですね。』

「あぁ…昔、交通事故にあって入院してました。
あっ、私のことは気にせず食事してくださいね。」

私は無理やり話題を変えた。
< 104 / 168 >

この作品をシェア

pagetop