明日もキミといられたら。
「ど、どういうこと………?私がピンチなのを助けてくれなかったのは叶くん、でしょ…………?」


「はぁ?俺だって意味分かんない。浮気しといてピンチってなに言ってんの?」


浮気という言葉を聞いた瞬間、必死で叶くんに伝えた。


「浮気なんてするわけないよっ………あの時はたまたまナンパ?みたいなのをされて…………」


そう言うと叶くんはホッと胸を撫で下ろした

「なんだよ………買い物って言っていきなり居なくなったから財布届けに行ったらあんな場面見せられて………」


「いきなり居なくなったのは………ごめんなさい。」


シュンとなった私に叶くんは駆け寄った。

「俺の方こそ……ごめん。てっきり浮気なんかしてんのかと………」

「じゃあ仲直り、してくれる…………?」

そうもじもじしながら聞いた。

「………っ。その顔は反則だろっ」

そう小さく呟いた叶くん。

「……………じゃあ仲、直りってことで………」

どこか落ち着きのない叶くん。

そんな姿はかなりの激レア。

今すぐ写真を撮りたいっ…………

自分の真っ赤な顔を隠すようにうつむいた。

「ねぇ、柚葉。」

「な、何でしょうか………」

叶くんのお呼びだ……しかも三回目!





「キス出来ないからちゃんとこっち向いて。」





「へっ…………!い、今なんて……?」

「もー言わない。ってかムードぶち壊すの止めてくんない?」

「す、すみません………っ。」

またもやシュンとなる私。

「おバカな柚葉は俺だけのもんだからね。」

チュッ

そんな甘いリップ音と共に私の唇に残る柔らかい感触。

「か、なくん…………っ」

「これならもう一回してあげてもいいよ?」

ドキッとさせるつもりが…………

叶くんにまた惚れてしまった…………

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