奪われたので、奪い返すことにしました【年齢制限版】
「私の婚約者は、スピカだよ――元婚約者さん――」
(え、え~~!!!!?)
またしても衝撃的な事実をシリウスは口にする。
彼はデネブに続けた。
「スピカから話は聞いているよ。なんでも酷い振り方をしたらしいね。さて、どうしたものか?」
「ひっ――!」
シリウスはいったいどんな顔を浮かべていたのだろうか?
シリウスの笑顔を受けたデネブは、慌ててその場を立ち去ったのだった。
(さようなら、デネブ……)
もう自分は彼に全く未練がないことに気づいてしまう。
「パーティの会場で、デネブ候が、私のスピカを連れて行ってしまった。ねえ、だからね――」
そうして、残されたシリウスが、わたしに向かって手を差し伸ばしてきた。
「奪われたから、奪い返すことにしたんだ――」