稿 男性アレルギー令嬢とオネエ皇太子の偽装結婚 ~なぜか溺愛されています~
「シェミリオール、大丈夫よ。私が、力になってあげます。もし、あなたの愛する女性が、王妃になることを不安に思っているのであれば、話をしてあげるわ。大丈夫だと、安心してと。……ね?」
 何も分かっていない。
「兄上……僕もできる限り力になりますから。王妃の仕事とされていたことで、王弟が代われることは僕や僕の妻となる者で代わりますから」
 優しい家族。
 だけれど、何も分かっていない。
 私の心が女であることも。
 何も、許してもらえない。
 私が女として生きることも。
 ほんの少し……愛する人と一緒の幸せな時間を得ることも。
 愛する人……。
 リリー。
 私、リリーがいなければ、もう生きていても仕方がないって……。ただ自分を偽り続けるだけのこの世界にはもう戻れないわ……。

 ねぇ、リリー。私は貴方のためなら命をかけられるのよ。
 きっと、迎えに行くから。
 法典に書いてある「却下される要望」以外はどんな望みも陛下は叶えなければならない、そんな方法が一つだけあるの。
 私を、待っていてね……。



 






< 273 / 273 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:89

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

表紙を見る 表紙を閉じる
醜いと蔑まれた魔女がひそかに完成させた魔法薬。 「心の美しさが顔に現れる薬」がばらまかれた。 ちょうど、王立学園では卒業パーティーの真っ最中に。 卒業パーティーにシャーラは制服で出席する。他の卒業生が華やかなドレスに身を包んでいる。義妹も真新しいピンクの美しいドレス姿だ。シャーラは、着てくるためのドレスを持っていなかったのだ。 心の美しさに好きになったんだと、殿下が義妹にささやくが……。 *閲覧注意*あの名前を言ってはいけないおぞましい虫とか出てきます。Gから始まるあれとか!*
表紙を見る 表紙を閉じる
皇太子「お前は偽物聖女だ!婚約破棄する!」 ミラは、王宮を追放された。 でも、平気。 私には、戻る場所があるから。 神殿長が、待っているあの場所に……。
表紙を見る 表紙を閉じる
25歳で行き遅れ 実家の伯爵家を追い出されるように、 父親より3つ年上の辺境伯に 後妻として嫁がされました。 5歳の義息子と3歳の義娘の面倒を見て12年が過ぎ、 二人の子供も成人して義母としての役割も終わったときに、 亡き夫の形見として 「若返りの薬」 を渡されました。 15歳からの人生やり直し? 義娘と同級生として王立学園へ通うことに。 初めての学校、はじめての社交界、 はじめての……。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop