理想の恋愛    〜高校生編〜
 歩くと痛いから、ゆっくりしか歩けなかった。
 先輩が肩をかしてくれた。
「大丈夫です。先輩は、授業戻って下さい。」
「ダメ、ちゃんと、治るまで手伝わせて。」
「・・・。」

『こんないい人、初めてた。』
 私は嬉しかった。つい、泣いてしまった。

「え?痛い?」
「いえ、違います。なんか、先輩の優しさが嬉しくて。」
 笑われた。
「ごめん。俺のせいで痛い思いしたのに笑って。なんか、可愛くて。
 ねぇ、せっかくだから、サボろう?」
「え?」
「話聞きたい。泣いたのは、理由があるでしょ?」
 
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