お前は俺の指示に従え〜意地悪な外科医との契約結婚
私はやっぱり契約上だけの婚約者なの?

契約結婚って言っていたけど、入籍はまだしていない。

私の相手をするのが面倒になったのかな?

そんなある夜、私が起きている時間に最上さんは帰って来た。

「ただいま」

「お帰りなさい、今日は早かったんですね」

最上さんは何も言わずに寝室へ着替えに入った。

「シャワーを浴びるぞ」

「はい」

「これ、サインしておけ」

最上さんはそう言って、テーブルの上に婚姻届の用紙を置いた。

既に最上さんはサイン済みだった。

契約続けるんだ、良かった。

私は久しぶりに早く帰って来た最上さんと話がしたかった。

だから、分かっていたが、婚姻届の書き方を最上さんに質問しながら書こうとしていた。

シャワールームから出てきた最上さんを早速捕まえて、質問し始めた。

「最上さん、病院でサインしたんですか」

「ああ、そうだ」

「よく、注意書き読みましたか」

「別に読まねえけど、名前書いて印鑑押せばいいんだろ」

「はじめてだから緊張しますね」

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