私、夢を叶えますっ!
改札をくぐって、表に出るとその人の言ったとおり車が待っていた。
その人は運転手に何かいって、さっさと車に乗り込んでしまった。
スーツケースを取り返すのと、申し出を断るために車に近づく私の目の前で、
運転手によって、スーツケースは早々と車のトランクに入れられてしまった。
運転手はドアを開けて、
「さっ、どうぞお乗り下さいっ」
と私に言った。
(こうなりゃ、もうやけくそだっ。身でも何でも売られてしまおうっ!!)
そう割り切って、車に乗り込んだ私。