幼なじみの彼女



それは苺がバカなのが悪いんだろ?

どんなに勉強を教えても、反対の耳から通り抜けていく。3歩足を踏み出せば、コロッと全て忘れるニワトリ頭。



「苺がもう少し勉強が出来る子だったら、良かったのになぁ…」


ふ、そこは理解してるんだな。


それにしても、なんて顔してリンゴ飴舐めてんだ。
すぐ隣に視線を落とせば、苺の頬はチークがかったようにピンクに染まり、瞳はすねた子どもの様に潤っていた。


可愛い。こんなの反則だ。

もしもだぞ、苺と同じ学校で同じクラスだったら正直、面倒臭そうだし、身が持たねぇよ。
でも、こんな苺を愛おしいって思うのは現実で…。




「壱斗ちゃん?」




気が付いたら、苺の唇にキスを1つ落としていた。


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