唯くん、大丈夫?
私はお財布を持って、スキップして自販に向かう。



やった!やった!

別に頭がよくなったわけではないけど、一つステップアップできた気がして嬉しい。


この2週間で、みね君はノートを見せてくれるだけでなく分からないところを教えてくれたり、なにかとダメダメな私の世話を焼いてくれた。


私は迷いなくみね君の好きな微糖の缶コーヒーを選んでボタンを押す。



「みね君、はい!」


私が教室に戻って笑顔で缶コーヒーを差し出すと、みね君がじ…と私の顔を見る。


「ん?」


「…初日とはえらい違いだね。」


みね君がコーヒーを受け取ってカコッと開けた。


「あーね!予習の大事さと、文字を書く時の大きさとかコツをつかんだよね~」


私もお気に入りのカフェラテに口をつける。

あー!頑張った後のカフェラテ最高だなー!


「そうじゃなくて。超警戒してたじゃん俺のこと。大丈夫?そんな心ひらいちゃって。」


「へ?駄目だった?」


「いや、そりゃ駄目ではないけど…」


「みね君はチャラいけど、いい人だから大丈夫!」

私はニッと笑ってみせる。
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