こんな溺愛,ありですか?

山宮くんのトナリ

ーガタッ

私の隣に,1人の男子が座る。

彼はいつも気だるげで,起きている授業など殆どない。

でも,それすらも格好いいと皆に言わせてしまうほど,綺麗な顔立ちをしていた。

声だって,気だるげだからかすごく甘い。



「おはよ」



そんな山宮(やまみや)くんに挨拶をされ,戸惑う今日。

それが,私こと佐藤 静香(さとう しずか)
である。

皆の視線が,痛い。

今まで通りなら,山宮くんが自分から進んで会話をすることなど,ない。

あぁ,なんで…

私の胃は,登校早々きりきりと痛んだ。

きっとことの発端は,昨日の朝。

先生の一言と,私のくじ運にある。
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