こんな溺愛,ありですか?
なにこれ,私大丈夫?

頭が痛い,視界も揺れる上に狭い。

ストーカー,焦ってる山宮くん,自分…
どれから心配していいのか分からない。

平衡感覚がどんどん無くなって,自分が振り子のように揺れている気がする。

ただ言えるのは



「もぅ,だめ…っ」



それだけ。

口にした途端,今度は確かな感覚をもって,私は大きく傾いた。
 
そしてさらっと自分の髪の毛が目に写って,私の意識はプツンときれいに途切れたのだった。
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