イケメン総長は、姫を一途に護りたい
わたしのその言葉に、ハッとして自分の体に目を移す二階堂さん。

学ランのままだということに、わたしに言われて初めて気づいたようだ。


「僕としたことがっ…!楡野さん、申し訳ないんだけど、そこの棚に部屋着が何着か入っているから、適当に取ってもらえるかな」

「はい!」


わたしは言われた通りに部屋着を取りに行くと、二階堂さんに手渡した。


「ありがとう。シャワーを浴びて、着替えてくるよ」


と言って、二階堂さんは部屋のシャワー室へ向かおうとするけど、それすらも倦怠感で立っているのがやっとの様子だ。


わたしは見ていられなくて、とっさに肩を貸した。



二階堂さんがシャワーを浴びている間に、脱いだ服を畳んで、制服はハンガーにかけて、ベッドの布団を整えた。


そして、部屋着に着替えた二階堂さんが戻ってきた。
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