イケメン総長は、姫を一途に護りたい
だけど、千隼くんも二階堂くんも…ケガだけはしてほしくない。


わたしはそう願って、眠りにつくのだった。



次の日。

勝負の朝を迎えた。


わたしは、勝負が行われる体育館裏へ向かった。


そこは、コンクリートの空き地になっていて、すでに千隼くんと二階堂さんの姿があった。


1日ぶりに見かける…千隼くん。


その大きな背中からは気迫が感じられて、とても話しかけにいける状況ではない。


向かい合わせで立つ千隼くんと二階堂さんの傍らには、この勝負のジャッジのために、同じ族の人たちがそれぞれ2人ついていた。


千隼くんには、カオルくんとヒロトくん。


二階堂さんには、生徒会室で見たことのある副会長と議長の人がいた。

あの人たちも、亜麗朱のメンバーだったんだ。



「逃げずにきたな、緒方」
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