総長、私のリボンほどいて。🎀

「…3日間、ベランダで待ってた」

「あ……」

 私の両目が潤む。

 待っててくれてたんだ…。

「…俺に言ったこと覚えてるか?」

「うん…」

「…言ったら、もう戻れなくなるけど」
「…星野(ほしの)、本当にそれでいいのか?」

 今までの関係には戻れないってことだよね…。

 ここで拒否れば氷雅(ひょうが)お兄ちゃんにバレずに関係を終わりに出来る。
 だけどそんなの無理。
 月沢(つきさわ)くんがいない毎日なんてもう考えられない。

「いいです」

 月沢(つきさわ)くんが私をじっと見つめる。
 夕日に負けないくらい真っ白な下弦の月がキラキラと輝く。
< 125 / 480 >

この作品をシェア

pagetop