総長、私のリボンほどいて。🎀
月沢くんは両目を見開く。
「…違う、よね?」
「ただの噂とか…」
「…星野」
「天川くんが嘘ついて適当に言ってるだけだよね?」
「…星野!」
私の体がびくつく。
月沢くんは複雑な表情を浮かべ、自分の前髪に手の平を当てる。
「…あー、時間切れか」
時間切れ?
「…ずっとバレなきゃいいって思ってたけど、そんなん無理だわな」
「…許してくんないよな」
「…そう、俺は」
サァッ。
優しい夏風が吹いた。
綺麗な白髪がなびく。
月沢くんは月のマークに有栖の文字がついた左手の中指の指輪を私に見せる。
二十六夜の月の闇夜に指輪だけが美しく輝いた。