総長、私のリボンほどいて。🎀


 時は流れ翌年の7月21日。私は東京の大学の図書館で勉強していた。

 今は大学近くのマンションで一人暮らししてて、夏休みに入ったばかり。

 勉強は最初、氷雅(ひょうが)お兄ちゃんの“本物の妹”になる為にしてたけど、

 ベランダで別れてからは月沢(つきさわ)くんのことを“怜王(れお)くん”って呼ぶ練習しながら約束の再会を叶える為に更に猛勉強して、
 なんとか東京の大学の文学部の1年生になれた。

 ここまで頑張る事が出来たのは氷雅(ひょうが)お兄ちゃんと怜王(れお)くんのおかげ。

 夏休みなんだから部屋で勉強すればいいのに、クセで図書館に来てしまう…。

 一人で勉強するのも寂しいのもあって、周りに誰かがいると、ホッとしたりする。

 それに…、

 外に出れば怜王(れお)くんに会えるかもしれないから。
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