好き
彼との会話
彼と出会ってから数ヶ月が過ぎた。
彼とはよく話す仲になった。
嬉しい。遥輝君との距離が縮まって、友達にもなれた。

彼は自分の髪の毛が苦手らしい。
なぜなら自分で髪の毛が梳かせないから。
鏡がないと出来ないらしい。
そこで私はふと言ってしまった。

「私がやってあげようか?」

と。直後、私は自分が言ってしまったことに気づいてしまってすぐに逃げ出してしまった。恥ずかしい。思春期に入った男子だからそんな事出来ないって分かってるのに。
私はーーーなんてことを言ってしまったんだ。でもすぐに後ろから遥輝くんが追いかけてきて、「じゃあお願いする。」って。一言。
恥ずかしいような嬉しいような。
私にとってはとてつもないくらい恥ずかしいことで、自分がこんなにも女の子らしかったんだって思えた。恋する女の子は大変だ。だって、自覚してしまうと
その人がいつもよりも格好良く見えてしまうのだから。

休憩時間になると玲香と紗英と話をしていた。
それはーーー私はにとって1番最悪な出来事だった。

「私ね、遥輝君の事が好きなんだ。」
「え、ほんと!?玲香ちゃん、おめでと!応援する!」

紗英は笑顔で応援している。それに対し、
私は、胸が焼き付けられたような痛みが走った。
苦しい。嫌だ。どうしよう。痛い。

「深雪、応援してくれる?」
「・・・う、ん。」
「ありがとう!」

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