OL 万千湖さんのささやかなる野望
そのとき、あのカップルが店から出てくる気配がした。
いや、気配というか、入り口のガラス越しに姿が見えた気がした。
万千湖は、ヤバイ、と慌て、
「課長っ。
デートについて、カフェででも打ち合わせましょうっ」
と駿佑を引きずって、つい癖でバス停に行きかける。
「待て、車に乗れ」
と言う駿佑に車まで連れて行かれた。
手入れの行き届いた落ち着いたセダン。
イメージ通りの車だ。
万千湖は急いで車に乗り込むと、辺りを窺いながら叫ぶ。
「出してくださいっ」
その落ち着きのない様子を見た駿佑が、
「……タクシーに乗って、あの車を追ってくださいとか言う人みたいだな」
と言う。
いや、どちらかと言うと、あの車から逃げてください、なのだが。
いや、気配というか、入り口のガラス越しに姿が見えた気がした。
万千湖は、ヤバイ、と慌て、
「課長っ。
デートについて、カフェででも打ち合わせましょうっ」
と駿佑を引きずって、つい癖でバス停に行きかける。
「待て、車に乗れ」
と言う駿佑に車まで連れて行かれた。
手入れの行き届いた落ち着いたセダン。
イメージ通りの車だ。
万千湖は急いで車に乗り込むと、辺りを窺いながら叫ぶ。
「出してくださいっ」
その落ち着きのない様子を見た駿佑が、
「……タクシーに乗って、あの車を追ってくださいとか言う人みたいだな」
と言う。
いや、どちらかと言うと、あの車から逃げてください、なのだが。