好き 2
誘拐
長い夜から太陽が出る時間になると、いつもより早い朝を迎える。
髪の毛を整え、歯を磨き、顔を洗う。
何気ない、日常の一コマなのに・・・なんで、こんなにも体が重いの?
制服に着替えてバッヂを付ける。
そしてカバンを手にとって部屋を出る。

歩いて学校まで向かう。
零は車で登校するが、今朝は1人で行きたかったから早く起きて家を出る。
1人で行くなんて、しなければよかった。
そんな事に気づいたのは、私が誘拐されてからの話。

暫く歩いていると、後ろから何かを嗅がされた。

薬、と気づいたときにはもう遅くて意識を手放していた。
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