【完】再会した初恋の彼はチャラくて、イジワルで、ときどき優しい
「ちょっと稲葉くん」





「ぷはぁ〜!なんだ?」




動いて火照った身体に冷たいドリンクが染み渡ってさっきまでヘトヘトだった表情が回復していく。



「マネージャーは私だけじゃないんだから他の人に何かお願いすればいいでしょ」




稲葉くんに頼られたいって言ってる人、沢山いるよ。



「他のマネージャーは他のマネージャーだ。お前は俺、専用のマネージャーなんだ。だから何を言おうと俺の勝手だろ?」





はい?





何を言ってるのこの人。





私がいつ、あなた専用のマネージャーになりました?





「何を言っているのか分からないんだけど」






「だから、入部届け出した時点でお前は俺の専用のマネージャー。他の奴の世話なんてしなくていいんだ」
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