公認ラヴァ〜それでも愛してる〜
<覚悟を決めても現実は私を暗い世界に誘っていく>
木曜日の夜

賢也は今、風呂に入っている。

最近では寝室を完全に分けてしまったため、ベッドルームに入ることはほとんど無くなった。
その為、ベッドルームに入るには賢也が風呂に入っている間しかない。

渡されていたGPSを賢也のバックの奥に入れる、簡単には見えない場所でなければいけないため慎重に場所を選んだ。
ボタン電池ほどの盗聴器をベルトの後ろ側の裏に貼り付けるように言われたが、これは明日の朝うまくやらないといけない。



「どうしてベルトなんですか?GPSと一緒に入れちゃダメなの?」
そう松崎さんに聞いたら


「う~ん、GPSは場所が分ればいいけど盗聴器は音が拾えないといけないからね。よほど几帳面で脱衣所ですべてを脱いでからことを始めるような人じゃなければ、というか不倫で時間があまりないのならズボンを脱ぐのは最後の方だろうから、ギリギリまで付けてる場所だし、ベルトは全部を抜くことはないから後ろの裏側なら比較的バレにくい。てか、バレないように一日祈るしかないけどね」

「そういうものなんですか?」

「ズボンは脱がずに挿入する場合もあるし」

「松崎さんはそうなんですか?」

飲んでいたコーヒーを噴き出しそうになってから
「改めて言われるとアレだけど、まぁそんなこともあるし、ズボンは履いたままモノだけだしてしゃぶってもらうこともあるし」

「え?しゃぶる?」

「あ~、そういうことはしないわけね」

「ごめんなさい」

「いやいや・・・そんなことを謝らなくていいよ、なんか無性に恥ずかしくなってきた」


よく分らない話もあったが、ベルトの裏に付けるのがベストだということはわかった。




GPSを忍ばせて、あすのミッションにすこし緊張しながら見るともなしにテレビ画面を見ていると風呂から上がってきた賢也がソファに座っている私の肩におでこを乗せた。

「最近、有佳不足かも」

気持ち悪い・・・
私は賢也過多よ

テレビの電源をオフにする。
賢也は何かを勘違いしたのか、嬉しそうな表情で肩を抱いてきた

食道をなにかが逆流するような感覚になる。

「ごめん、やっぱりちょっと具合が悪いかも。おやすみ」
そう言い残して“自分”の部屋に戻った。


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