禁忌は解禁された
一颯を裸にして、自分も裸になる。

そしてベッドの中で抱き締めた。
「ほんとは、あのまま湯に浸かっても良かったけど、この方が温かいだろ?」

颯天は隙間なく一颯を抱き締め、ゆっくり背中をさすった。

颯天の心臓の音が聞こえる。
心臓の音でさえも、愛おしい。

「なんで…」
「ん?」
「こんな…」
「一颯?」

「なんで…こんなに好きなの?」

「いぶ…き……?」

「颯天、ごめんね」

「は?なんで、謝るの?」

「ごめんね」

「だから、なんで謝るの?」

「颯天」

「なんだよ!」

「好き」

「え……」

「好きなの」

「俺は愛してるよ。
好きすぎてどうにかなりそうなくらい」

「私はただ、颯天の傍にいられれば良かったの」

「一颯?」

「でも、やっぱり欲が出ちゃって、好きになってほしいとか、抱き締めてほしいとか、キスしたいなとか、抱かれたいとか…そうゆう、普通のカップルみたいなことしたいと思っちゃったの」

「俺だって、同じだよ」

「あの日……颯天の成人式の日。
颯天の告白、本当は凄く嬉しかったんだよ?」

「うん」

「颯天に触れられるだけで胸が高鳴って、キスしただけで、もうこのまま息が止まってもいいって思った」

「うん。俺も、あの日のことは鮮明に覚えてる」

「颯天がつけたキスマーク、嬉しかった」

「うん。またいつでもつけてあげるよ。
今、つけてあげようか?」

「ごめんね、颯天」

「は?また、謝んの?だから!なんで、謝る━━━━━」
一颯は起き上がり、颯天の上に跨がった。

「私は、もう…」
「え?」
一颯の顔が近づく。

「颯天をこの世界から、解放してあげられないの」

二人の口唇が重なる。
目を見開いた颯天。
しかしすぐに受け入れ、キスが深くなる。


颯天の口唇が、一颯の身体に落ちる。

「一颯、背中向けて」
「ん…」
「一颯の背中…綺麗……」
「んんっ…」

颯天は自分の中に、狂気が占めていくのを感じていた。
自分が口づけると、ピクッと反応する一颯。
一颯の綺麗な肌に、赤い印がつく。
一つ付け始めると、もう一つ、もう一つ……と止めどなく付けたくなる衝動。

「解放なんか、すんなよ……」

「んぁ…は、やて……」

「俺の方こそ、解放なんかしてやんねぇよ……!
ずーーーっと、一颯を囲って支配し続けるから」

「あ…ぁ…んぁぁ…」


「一颯…一颯……俺だけの、一颯……」



あぁ、本当に……

一颯がいれば、何もいらない━━━━━━
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