桜色
〜♪

1つ席が空いたまま先生が入ってきた

「みんなー
静かにー。
今日は転入生がいます」

夏休み明けの最初の日
暑さが残っていた

皆が入り口に注目を集める

「じゃあ入ってきてください。」

ガラリと扉が開き朝見かけたあの子が入ってきた
その場にいた男はもちろん女子も生唾を飲んだ
キラキラと輝くブランドの髪と長いまつ毛
白い肌、細長い手足
人形のような美しさだった

「自己紹介お願いします」

担任に促され薄い唇から音が発せられる

「藤原 美桜です。
よろしくお願いします。」

暑い中響く風鈴の音のような涼しげな声だった。
皆が見惚れポカーンと口を開ける
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