ひねくれた純愛 アイリスとカーライル

教授との出会い

アイリス花ことば・希望・良いメッセージ

<教授との出会い>

「なぜ、研修なのですか!」
俺は研修所に向かう車の中で
毒づいていた。

「アレク、君は有能だが、
上司の命令違反は始末書ものだ。
だから今回は研修になる」

俺はため息をついた。
「はぁ?モニター画面だけ見て、
指示を出すのと、
現場で体を張って仕事するのとでは,まったく違いますよ」

運転をしている俺の先輩は、
諭すように
「俺たちは組織の一員だ。
それを忘れるな」

俺の働く組織は調査という名目の
インテリジェンス、諜報活動が中心だ。
政府と軍部、外交など
絡み合うなかでの仕事をする。

仕事・・
アンダーカバーは組織内部に入り込み,情報を得るスパイ活動だ。
当然、危険も伴う。
組織に長期的に入るほど、
危険も高まる。

俺は大げさにもう一度
ため息をついた。

「でも、研修って、
内勤で書類仕事ではないですか。
俺の一番嫌な仕事ですよ。
いやがらせとしか思えない・・」

俺の体はやる気のなさで、
重くシートに沈んだ。

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