クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
 手紙から顔をあげたデーセオはさらに情けない顔をしていた。だがティメルは気付いた。その顔に施されている刺青のような呪いの模様の色が濃くなり広がってきていることに。ティメルは眉根を寄せたが、情けない顔をしている主が、情けない視線を送ってくるので、すぐに力を緩めた。

「お前、気付いたな」
 デーセオのその一言の意味するところを察するティメル。

「ええ」

「ここ数日で色が濃くなっている。あの聖女が進行性の呪いと言っていたからな。恐らくそれのせいだろう」

「ですが、それを止めるための祈りを捧げてもらったのでは?」

「ああ。だが、それももう効果が無くなってきたんだろうな」

 机の上に両肘をついて重ねた手の上に顎をのせたデーセオは、深くため息をついた。

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