僕らは運命の意味を探していた。
 あき。こんな僕が、告白しても良いのか。

 迷惑ばかりかけて、メンタル弱くて、あきを何度も泣かせて傷つけて。

 そんなどうしようもない僕が、あきを好きになっても良かったのか。

今、あきが僕を好きかどうかなんて、分かりっこない。

 あんな事をした僕が好かれているなんて、そんな都合の良い憶測が、通用するはずがない。

 僕はそう思っていた。

 でも、どちらにしろ、自分の気持ちに折り合いはつけないといけない。

 だから早めに結論を出して、今後の僕の行動を決める必要があった。

 外では久々に満月が顔を出していた。一切欠ける事無く、完全な形の満月だった。

 もしかすると、それは笑顔を浮かべて、僕らの帰還を祝福してくれているのかもしれない。

 僕はそれを見上げながら、そう感じていた。
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