.゚・*.ツインレイ.゚・*.♪。*.唯一無二の魂の片割れ .*.゚・*.~再会~
サイン
隠れ家的なカフェの名は、Angel Cafe。

小洒落た大人の雰囲気の入口とは対称的に可愛いツインの天使が飾られていた。

ドアを開けると、五十代くらいの御夫婦らしき二人が柔らかな笑みで迎えてくれる。

こじんまりとした店内は、白に塗装された木素材がお洒落な雰囲気を醸し出し、所々に天使が飾られていた。

二階に上がるとパーテーション代わりの本棚にはスピ本が多く、ワクワクしながら"幸せなSign"という本を手に取り誰も居ない野外テラスに腰を下ろすと、御夫人がオーダーを取りに来てくれた。

心身共に疲れた私は、またスイーツが欲しくなり抹茶パフェを注文した後、再びあなたにコールする。


《ごめんごめん、入れた?》


「運転中にごめんなさい。……もう」


《もう高速だし俺もドライブしたいから付き合って。では、御連絡お待ちしております》


すぐに話す内容を察したあなたは、途中で遮り先手を打ちサッと切ってしまった。

優し過ぎる気遣いにキュンキュンしてしまう。

昔と違い大人のあなたは超スマート。

……逢いたい。

……甘えていいかな?

純さんには、本当に申し訳ないけれど、あなたに逢いたくて逢いたくて堪らない……。

あれから連絡ないし諦めたかキレた?

そう願い心で何度も謝りながら 〘電車で帰ります〙と嘘のラインを入れた。

罪悪感に押し潰されながらも何度か深呼吸を繰り返し落ち着きを取り戻した私は、今は自分に正直でいたい、いる! と決心し何度も統合ワークを繰り返す。

ふと右手で頬杖を付き澄み渡る空を見上げると、心が透き通っていくように感じられた。

そして二度目の電話から約一時間経過し、そろそろ? と思うと急に鼓動が暴れ出す。

ドキドキしながら身だしなみを整えると、店前の駐車場にブルーメタリックの車が停車した。

彼の車は、黒だから残念ながら違う。

ガッカリしてまた空を見上げるとなんと美しい彩雲が輝いていた。

彩雲は、太陽の近くを通りかかった雲が虹のように彩られる現象の吉兆サインで、人生の良い転機を示すと言われている。

パステルレインボーが、とても綺麗で夢中で見入っていると、テラスの入口辺りから二度シャッター音が聞こえてくる。
< 41 / 93 >

この作品をシェア

pagetop