ヨルガオ-午前0時の逃避行-

「本当⁉」

「その代わり、家で待ってろ。迎えにくるから」

「いいの?」

「そうしないと、またコンビニに行こうとするだろ」


うっ、確かに。


「あんま1人で出歩くなよ」

「……っ、はい……」


ぽんぽんと頭を撫でられた。


子ども扱いされてる?

2歳しか違わないのに……。


でも由良くん、私の両親よりよっぽど親をしてる。



「明日な」


そう言い残して、由良くんはバイクを走らせた。



また明日、由良くんに会える。

その約束だけで恐怖も寂しさも消える。



< 36 / 267 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop