生きる理由をキミに沈めて、笑顔で私を忘れてください
…どこに行くかなんて決めてない。
クリスマス一色に染まった賑やかな街を、
ただただ泣きじゃくって走り続けた。
辿り着いた先は、真っ暗な海だった。
…12月後半の海は、寒い。
ゆっくりと私は、橋に一歩、足をかけていた。
中央の方までやってきて、
私は手すりに手を置いて、
真っ暗で何も見えない海を
ただ茫然と眺めていた。
かろうじて足元にある光が、
海に私の存在を映し出していた。
「ハァハァ、立花さん?」
息の切れる声が、
橋の手前の方から聞こえる。
聞いたことのない声に、
私は返事をするべきなのか戸惑っていた。
そんな私の返事を待たずに歩き出した彼は、
彼は私のそばまで歩いてきた。