天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜


「別にもっと見てくれてもいーんだけど?」


真後ろに来て、私の頭の上に顎を乗せてくる。


ひゃーーーーやめてーーー!


天馬くんのことが好きって自覚しちゃってから、変に意識しちゃう。

ピタッと背中にくっついた天馬くんの体から、ぬくもりが感じる。


「頭…重いって」


「なんでこっち見ねーんだよ」


横からわざと私の視界に入ってくる。


笑ってるし、絶対からかってるんだ……。


人の気も知らないで。


するとふいに髪の毛を触られてドキッとした。


「な、なに!?」


「髪さー、黒くすんなよ?」


「え、しないよ……」


「おっさんの言うとおりになんかしなくていいから」


急に真面目な表情をするから驚く。


「うん……わかった」


「素直でよろしい」



< 117 / 250 >

この作品をシェア

pagetop