天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜


そういうことされると余計に辛いのに。

それなら咲と復縁できて嬉しいって言われる方がよっぽどいい。


「嘘じゃないし!そ、そういう強引なところとかすっごい迷惑してた!ずっと嫌いだったの!」


「っは……そーかよ」


今度は天馬くんの方が俯いて。


「だから……もう終わりにしてほしい……」


そう言った瞬間、顔を上げた天馬くんはすごい冷たい顔をしていた。


それは私に見せたことのない表情。


心臓がバクバク鳴るのと同時に寂しさがこみ上げてきた。


「わかった。うちの親が無理に頼んだことだし。悪かった」


「て……」


「もう関わんねーから安心しろよ。親にも言っとく」


冷めた目つきで私を上から見下ろして。


天馬くんじゃないみたい……。


でもそんな風にしたのは私。


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