続・拗らせDKの偏った溺愛


それはもう、なんと言いますか・・卒倒しそうになりました。

でも、そのあとに応援席に戻ってこられた竜也くんに、初めてお仕置きではないキスをしていただいて・・・。

できればこのまま気を失ってしまいたい!

と、真剣に思うくらい恥ずかしかったです。



竜也くんは軽くキスをしたあと、なぜか私の顔を見て慌てて腰に巻いていたジャージの上着を私の頭に被せました。

もしかすると、単に上着が邪魔だっただけなのかもしれません。

でも、優しい彼のことですから、恥ずかしがっている私に気を使ってくださったのではないかと、勝手に思うことにしました。


ただ、あとから聞いた話ですが、

(キスの前から阿鼻叫喚の渦だったグラウンドですが)

竜也くんと私のキスシーンを見て卒倒する女の子が出たとかなんとか。


普通の方ならいざ知らず、竜也くんの普段からの人気ぶりを考えれば納得せざるを得ません。

あぁ、一難去ってまた一難、と言ってもいいですか?

藤原美咲、これからの高校生活どうなってしまうのでしょうか!?

いろんな感情がない交ぜに押し寄せてくる私の胸の内と並行して、とにかく大混乱の中を体育祭は進められていったのです。

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