吉良くんの弱愛なところ。
わたしの言葉に、吉良くんは興味はなさそうな、無機質な声で言うのだ。
「予定。あるんじゃねえの」
「え、あるよ」
「じゃあ、帰れば?」
「帰んないよ?」
「はあ?」
「予定、あるよ?
吉良くんと日直する、っていう予定」
含みを持たせて言えば、吉良くんはそれすらも反応を示さず、ただ、片眉をあげただけだった。
そういうとこ、ミステリアスでかっこいい。
わたしのタイプど直球。
どうすれば吉良くんと仲良くなれるかな、っていま研究中。
まだ、その道のりはほど遠そうだけど。