傷つけて、もっと求めて【完】
荒ぶる彼女




学校が終わる頃に公園に行く。彼女が見えると近づいて「おかえり」と言うと「うん」と返ってきた。「今日も、同級生に告白された」と煽る彼女に「そうなんだ」と答えた。


 彼女はとても可愛い見た目をしている。大きな黒目に長くてきれいな黒髪は後ろで束ねられ、揺れている。肌は透けそうなほど白くて、それなのに唇は血色がいい。

 そんな彼女はよくモテる。それを逐一報告してくるのだ。

 いつものように他愛もない会話を繋げて帰路に着く。
 彼女とはご近所さんだが話すようになったのは最近だ。俺にとっては唯一の存在だ。



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