願わくば溶けて
「えっと、じゃあ…… ありがたくいただます」
「あっ、どうぞ」
僕の心のドタバタなど知る由もなく女の子は少し遠慮気味に僕の手からカイロを受け取る。
その横で僕は味噌汁の蓋を開けカップにポットのお湯を注ぐ。
因みに何故ここでお湯を注ぐのか、というと““何も怪しい物は入っていないですよ”と女の子に示す為である。
まぁ、ここで入れたほうが温かいからっていう理由でもあるんだけど。
カップの内側にある線までお湯を注ぎ取り出した割り箸で少し混ぜる。
お湯の中で味噌と乾燥していた具材が溶けていく。