【完結】私、実はサレ妻でした。


 クリスマスのプレゼントだって、毎年お互いにちゃんと用意してたのに。
 あなたからの愛をたくさんもらって、すごく愛されていると、そう思っていたのにーーー。

「……何で浮気なんて、してるのよ」
  
 あなたは浮気なんてする人じゃないって、家族を大切にしてくれる人だって、私はそう信じてたのにーーー。

「……私は、あなたの何なの?」

 私が悪いの? 私のせいであなたは、浮気なんてしてしまったの?
 私の何が悪かったって言うの? ねぇ、教えてよあなた……。
 
「っ……許せない」

 私は今でもあなたのこと、こんなにも愛してるのに……。
 夫婦として、家族として、とても愛してるのにーーー。

「もう……信じられない」

 あなたのせいよ、あなたのーーー。
 私と子供たちを裏切ったこと、私は絶対に許さないからーーー。




「ただいま~」

「ママ~おなかすいた!」

「ママ~ボクも、おなかすいた!」

 いつの間にかお昼になり、夫と子供たちは元気よく帰ってきていた。

「……あ、おかえりなさい」

 やだもう、こんな時間だったんだ……。ボーッとしすぎてしまった。

「どうした?ママ」

 夫が不思議そうに顔をのぞき込んでくる。

「……ううん。なんでもないわ」

 夫の浮気をついさっき知ってしまった私は、どんな顔で夫と過ごせばいいのか分からない。
 子供には罪はないから、子供に当たることはしない。
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