【完結】私、実はサレ妻でした。


「ありがとう、パパ。……大切に使わせてもらうね」

「ああ。気に入ってもらえて良かった」

「……ありがとう」

 夫が私にプレゼントをするなんて、怪しすぎる。
 不倫相手と旅行に行ったことの罪悪感から、私にプレゼントをしたの?……そうだとしか、思えない。
 私へのプレゼントで、愛を取り戻せるなんて思わないで……。

「ママ、おもちゃであそんできてもいい~?」

「え~。これからお夕飯だから、食べたらにしようね」

「え~!」

 子供たちは早速、夫が買ってきたおもちゃで遊びたいらしい。

「食べたら、遊んでもいいから」

 と私は子供たちに言ったのだけど……。

「そうそう。空斗、流斗!そのおもちゃな、実はお風呂の中でも遊べるんだぞ!」

 夫が思い出したように、子供たちにそう伝えた。

「えっ!おふろっ!?」

「ぼく、おふろであそびたいっ!」

「ぼくも~!」 

 子供たちはそれを聞いてとても喜んでいた。 相当、嬉しいのだろうと思った。

「よし!じゃあご飯にするから、みんな手を洗ってきて!」

「はぁーい!」

「はい」

 みんなは手を洗って、席に付く。

「では、いただきます」

「「いただきまーす!」」

「はい。いただきます」

 私が作った唐揚げを、みんなは美味しそうに食べる。
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