【完結】私、実はサレ妻でした。


 と、四葉さんは冗談交じりで言ってきた。

「……あの、これ。お金です」

 私は四葉さんにお金を手渡した。

「確かに。……ではまたのご依頼、お待ちしております」

「……ありがとうございました」

 私は夫の浮気の証拠が入った封筒をカバンに入れて、自宅へと戻った。

「……ねぇあなた、あなたはもう終わりよ」

 あなたは夫としても父親としても、最低最悪なの。
 あなたは私をこんなにも傷付けた。 子供たちをこんなにも悲しませたこと、絶対に許さないからーーー。

 私はその足で役所に行き、そのまま離婚届をもらってきた。
 そして自宅に帰った後、私はその離婚届にサインしてそのまま判を押した。

「……でもね、まだ離婚はしない」

 あなたをもっと徹底的に追い詰めてから、ズタボロにして離婚してやるの。
 だからまだもう少しだけ、ガマンする。……最高の形で、あなたと離婚するために。

 だから私は、絶対に泣かないし、絶対に負けない。子供たちの母親なんだから、私は……。
 強くなるのよ、私は。強くーーー。
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