一縷
クリーニング屋の発想だな、と呆れるけれど。
「羽巣さん、あっちにペンギンがいるらしい」
「行きましょう」
この出会いもその糸のお陰だったんじゃないか、と思わずにいられない。
まあ多分、きっと。
それを持っていたのは、わたしじゃなくて絹笠さんの方だけれど。
「……何か」
「え?」
「俺の顔についているか」
顔を見過ぎた。手と首を振る。
「絹笠さんに貰ったもの、ちゃんとお返ししなきゃなって気持ちになりました」
「……まわすのではなく?」
まわす?
首を傾げていると、苦笑された。