初恋エターナル




衝動的に口が動いた。



それを聞いた由榴さんは首を少し傾ける



「はぁ?」



「……私ってかわいくないですよね。人見知りだし。……でも……カヤが好きって。……言ってくれたんです」



「だーかーら、椿くんは私と付き合ってるの!」



ダメだ、由榴さんには何を言っても伝わらない。



私の話なんて全く耳に入ってないんだ。



その時に浮かんだ。



『椿がそんなことすると思う?』



あの時仙道さんが私に優しく問いかけた言葉を。



「……カヤが……好きでもない人に好きなんて言うと思いますか……」



「……は?」



違うかもしれない。



だってカヤとは、出会ってまだ1年もたっていないのだから。



私の勘違いかもしれない。



それでもーー……。



私は、カヤを信じたいんだ。



「カヤは何事にもまっすぐで……自分に正直で。……嘘なんてつかない。」



「それがーー……」



「それは1番、由榴さんが知ってるんじゃないんですか?」



由榴さんだって、本気でカヤのことを愛してたんだよね?



< 202 / 262 >

この作品をシェア

pagetop