2/3片思い
14章 それぞれの気持ち
うまく話せるかなぁ。

そして、マヨは本心を打ち明けてくれるんだろうか。

とにかく、不安でいっぱいだった。

なぜだか、私のカバンの中には昨晩タイスケからもらったマフラー。

なんとなく。

タイスケの力をわけてもらうつもりでカバンに忍ばせてきた。

本当は松川くんにあげたいと思って見ていたマフラー。

気がつけば、私のものになっていた。

松川くんには渡すなっていう、神様のいたずら?

そして、マヨとの待ち合わせの時が少しずつ近づいてきていた。

部活後、久しぶりに一緒に帰る。

お互い更衣室で着替えが終わった。

「じゃ、行こっか。」

「うん。」

親友なのに、たったその一言がなんだかぎこちなくて。

胸が苦しかった。

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