夢みる少女は、寂しがり詐欺師に騙されない。

ウサギに出会って

もぉすぐ1年



このアパートにも

何度も来た



帰って来たら一緒に住まない?



ウサギ

そんなこと考えてくれてたんだ



ウサギが短くなった私の髪を

耳に掛けた



くすぐったいけど

心地いい



もっと触れてほしいと

思ってしまう



「髪、似合ってるよ」



「ホント?
私ぽいって
さっき言ってくれたけど
男ぽいって意味だった?」



話

途中で変えたよね?



「いや、そんなこと言ってないって
オレが好きになった時のユメカ」



「え?」



「前向きで
ちっぽけな夢だけど
それを叶えようとしてた
…
かわいかった
…
オレにないものを持ってて
この子、好きだな…って思った
…
一緒に夢叶えたいな…って思った
…
短い髪を耳に掛ける仕草にドキドキしてた
ちょっと結んだ髪もミチュみたいで
かわいかったし」



「ふーん…そーなんだ」



恥ずかしい



「ユメカ
絶対、手術成功するよ」



「うん…」



「一緒に行けないけど
ずっと、気持ち変わらないし
ずっと、待ってるから…」



「うん…」



「オマエも後悔すんなよ
オレのこと好きになったこと」



「うん…」



「向こうに行ってさ
他に好きなヤツできたり
…
オマエって飽きっぽいからな…
…
帰ってくる頃は
オレのこと忘れてたりして…」



「そんなこと、ないよ!」



「うん…
そんなことあったとしても
オレは
オマエが好きだから
…
ずっと好きだから…」



「うん、ウサギのこと信じてるね」



ホントに信じていいよね?



ウサギは

詐欺師じゃない



< 132 / 155 >

この作品をシェア

pagetop