社長の渇愛
「…………俺が、心花に全部あげるよ?
内定も、彼も、これからの幸せも…
俺なら、心花に何でも与えてあげられる……」

心花の肩に顔を埋め、呟いた亜伊。

「え……あの、倉澤さん?」

「心花、俺が心花を幸せにしたい」
腕をといて、心花の頬を包む。
「倉澤…さ…」
「好きなんだ、心花のこと」
「え?でも、まだ…出逢ったばっかり……」

「人を好きになるのに、時間なんて関係ない。
俺は、チャンスは逃さない!」
「え?チャンス?ですか?」

「そうだよ。出逢ったばっかで、好きになることは誰にだってあるはず。
だから“一目惚れ”って言葉がある。
ここで、心花を手に入れないと後悔する。
そう…俺の心が言ってる!」

「倉澤さ━━━━んんっ……!!?」
亜伊に口唇を奪われていた。
「ん…心花、その顔…ヤバい…////
もう一回させて……?」
「え…待ってくださ━━━ンンン……ふぁ…はぁ…」

「何これ…ヤバい位に……興奮する。
キスだけでこんな興奮したの、初めて…!」


心花の自宅前に着く。
「━━━━結構、近くに住んでたんだね!心花。
実家暮らし?」
「あ、はい」
「へぇー、温かそうな家だね!
心花は、親に愛されてるんだろうなぁ……」

(え?心花“は”?
なんか、引っかかる言い方だな…)

「ん?何?」
「あ、いえ…
あの、倉澤さん!」
「亜伊」
「へ?」
「亜伊って、呼んでよ!心花」
「そんなの…無理、です…」
「呼んで?また、キスしちゃおうかな~?」

「え…!?き、キスですか!?」
(さっきもあんな凄かったのに……!!?)

亜伊とのキスは、今まで感じたことのない感覚になる。
身体が疼いて、ドキドキするのだ。

亜伊の顔が近づいてくる。
「あ、ま、待って!あ、亜伊さん!」


「フッ…“さん”はいらねぇよ……」


そしてまた口唇が重なり、亜伊は心花の口唇を貪った。


「心花」
「は、はい」

「俺、強欲で支配欲強いんだ」

「え?」
「だから、倉澤ガードがトップ企業なんだよ」

「亜伊さん…」
「だから、わかるよね………?」

「え……」

「心花の“全て”をもらう━━━━」



とんでもない人に出逢ってしまった━━━━

自分の部屋のベッドにダイブする。
そして天井を見上げた。


「私、明日からどうなるんだろう……」

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