火の力を持つ国王様は愛も熱い


今日はたくさん失敗しちゃったけど、明日から挽回しよう。


「そろそろお休みのお時間でしょうか?」

「そうだな、今日は山道歩き回った事だし休むか」

「それでは…」

「……エマは今日から俺の部屋で寝泊まりしろ」


またしてもエドワード王様の口から信じられない言葉が飛び出した。



「えっと……?」



そんな事説明にあったっけ?
私は急いでラザルスさんの説明をメモしたノートを見返した。


「今俺が決めたからそこには書いてない。よく考えたんだが、昨晩エマの部屋に行っただろ。簡単にエマの寝てるベッドにまで入り込めたわけだ」

「???」

「つまり、誰でもエマの寝てるところに入れるだろ…今まで何もなかったか!?」

「は、はい…ずっとモニカお姉さんと同室でしたので…」

「そうか。とにかく今夜からここはエマの部屋でもある事になった。寝るぞ」


エドワード王様は流れるようにお薬を飲むと、バスローブを脱ぎ捨てて私の手を引いてベッドに向かった。



ローレンス王子様の言う通り裸で寝てるんだ…体温の事があるから仕方ないのかもしれない。



「あのっ…私はソファとかで…」

「ベッドで一緒に寝るぞ」


そりゃあ、小さい頃は毎日エドワード王様と一緒に寝てたけど。


少なくとも子供の頃は裸では寝てなかった。



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