西園寺先生は紡木さんに触れたい
「すごい…自分じゃないみたい…。」
そういいながらじっと鏡を見つめる紡木に、千秋は満足げに笑った。
「メイクってすごいでしょ?新しい自分に出会えるから。」
「ですね…すごい…。」
未だに鏡を見つめている紡木に、千秋は「ちょっとだけ待っててね。」と声を掛けるとどこかへ行ってしまった。
こうみると、高校生に見えない…かも。
大人みたい…じゃなくても、ちょっとは大人に近づいているみたい。
こんな私を見たら、先生はもっとドキドキしてくれるかな。
隣に並んだ時、生徒と先生には見えないかな。
少しでも釣り合って見えるかな。