孤独と孤高にサヨナラを
二人の言葉が私の胸に突き刺さる。
ずっと倒したい相手だと思っていた。
目標だと思っていた。

そんな彼の人生にこんな出来事があったなんて…。

だからアイツはあんなに将棋に集中しているのね。
人の言葉を無視しているんじゃない。
単純に耳に入っていても盤面に集中しているから言葉がでないんだ。

自分の母親のために。

なら私も出来ることは一つ。
盤面でアイツを話しかける。

私は成長したんだぞって、私は強くなったんだ。

誰の助けもいらない。
一人で孤独に頑張ってきた私の努力を全部、アンタにぶつける。



それが今、私に唯一できることよ。
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