クールな歌手の揺るぎない思い〜この歌が君に届きますように〜

6 修哉side



駅前に戻る道のりで修哉は
イライラしながらいろいろ思案する。

なんで、
なんで、俺の大事な小春があんなまるで襲ってくださいって言ってるようなアパートに住んでるんだ。

確かに小春は古民家カフェだったり、歌謡曲だったり、やたらと古いものが好きな傾向はあったが。

東京に1人で暮らす女子としてはどうなんだ?無防備過ぎないか?
小春は可愛いいんだから、変な男にストーカーされたら一瞬でやられるぞ。

そう思うと。
衝動的にスマホを取り出す。

いや、ダメだ。今のところ俺に、
直ぐに引っ越せと言える権利は無い…

スマホをポケットにしまい。 

また深いため息を落とす。

今まで本当に何にも無かったんだろうか?

また不安になり、

せめてメッセージくらいはと思い。

(ちゃんと戸締まりして)と送信した。

小春からの返信は
(ご心配ありがとうございます。 
     やっぱり先輩、お父さんみたい)

仕方ないだろ、と呟きながら、
駐車場から車を出した。

コンビニで小春の好きそうなおにぎりを3つと、どっちがいいか迷ったプリンを2つ買って、
小春の部屋のノブにかける。

絶対ここから引っ越させてみせる
と決意を新たに帰宅する。

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