クールな歌手の揺るぎない思い〜この歌が君に届きますように〜
「本当ですか?
旅行なんて久しぶりです。学生の時の卒業旅行以来です。」

まさかの提案にテンションが上がる。
あれ?でも、修哉さん仕事は⁉︎

「あれ?でも修哉さん仕事は?大丈夫なんですか?」

「今週で終わらせる。
もうほぼ出来てるから、そうしたら1週間は休みもらう予定。」

「本当ですか?
どこがいいかなぁ。
温泉とかどうですか?美味しい物食べてのんびりしたいです。」

「行った事ないなそう言う場所。
温泉地ってどこだ?」

そう言いながら、片手は小春を抱いたまま、スマホをサイドテーブルから取り検索し始めた。

「修哉さん、無理しないでくださいね。
お休みは来週だって、再来週だってありますから。」
心配そうに見る。

きっと私の為に言ってくれてる。
今夜、支店長と会うから緊張をほぐそうとしてるのかなぁ。

「俺が行きたいんだよ。
旅行とか温泉とか行った事無いから、
今までずっと突っ走ってきたんだからちょっと休んでもバチは当たらないだろ。」

そっか、修哉さんがのんびり出来ればいいなと思う。

「はい。楽しみにしてます。」
小春が笑うと修哉も安堵して微笑む。

ピンポン。と玄関のチャイム音。

「あっ。きっと朝ごはんですね。」
小春は飛び起き、行こうとする。

「俺が出る。そんな無防備な格好は俺以には見せるな。」

無防備⁉︎
一応、パジャマは着替えるつもりだったけど?スッピンがいけないのかな?
修哉さんが離してくれないからだよ。
矛盾を感じながら、慌てて洗面所に向かい身支度する。
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