朝、キスして。

対してうちは、明るいママとクールなパパ。

仲は良いけど両極端すぎて、よく私が生まれたなと思う。


今日は、そんな瞬の両親とうちの両親、そして私、瞬を含めたみんなで食事をする。


付き合って2日目に、まるで見計らったようなタイミング……なのではなく、元々予約をしていて、たまたまタイミングが重なっただけ。


昨日あんなことになっていなければ、今日、私たちは幼なじみとしてここにいた。

だから、なるべくいつも通りに……。


「なんかいい匂いする」

「わっ!」


できるわけなーーーい!!


ぼけっとしている間に距離を詰めて、私の首筋に鼻を近づけていた瞬。

私は、思わず大げさに驚いてしまった。


「なんだよ、その反応」


だってだって、距離が近いんだもん!

直接触られたわけでもないのに、首に触られたような感覚が残って恥ずかしい。


「有咲、瞬。何してんの、行くよ」

「は、はーい!」


呼ばれて、歩き出す。

いつも通りにしていないと、ママたちにバレちゃう……。


< 168 / 343 >

この作品をシェア

pagetop