朝、キスして。

高校に入学してクラスが離れて……。

どっちが先とかない。

お互い、同じタイミングで新生活に染まった。


彼女にはダンス部の友達が、私にはクラスの友達ができて……会わなくなった。

そして、同じ時期にクラスのグループラインが過疎化。


私は悟った。


ただ一緒にいるだけじゃ、一定のサイクルでやってくる新生活には勝てない。

結局、今どれだけ一緒にいようとも、それは儚い時間の一部にしかすぎない。


なら、本気で人間関係を構築する必要はないんじゃないかな──と。


「数年後には友達じゃなくなるなら、今は卒業までテキトーに過ごせればいいかなって」

「そっか。やっぱり優雨ちゃんは、あえてそうしていたんだね」

「……え?」

「ん?違うの?」

「あ、いや……」


どうやら私は、すべてを有咲に話していたらしい。

はっとしたときにはもう遅くて、一度口から出た言葉は取り消せない。

「ごめん」と謝る。


誰とも仲良くしない、と言われて嫌な気分にならない人はいない。

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